道ですれ違った五十歳ぐらいの男性が「普通の恋愛したいわ……」とつぶやく。

気づくと白いシャツに赤いズボン、緑色のベルト、という格好で歩いている。 サンタクロースか、と我ながら思う。

ジムのサウナに入る。 清掃担当とおぼしき中年女性が入ってくる。 男性たちの間を堂々と進み、段をのぼり、天井付近に設置された温度計の針をたしかめる。 ちょっとヤクザっぽい男性までもが、一瞬、身を固くする。

とあるビルの15階で所用を済ませる。 トイレに入る。 中は一方の壁が全面ガラス張りになっており、かなり開放的な雰囲気。 明らかに、隣のビルからこちらの男性器が見える構造。

近所の居酒屋がランチ営業を始める。 前の看板に「ランチをご注文のお客様、カレーライス無料！」と書かれている。 二度見する。

老人がバス停で腕を伸ばし、親指を立てる。 バスが停まる。 老人が乗りこむ。 ――え、まさか「いまのはヒッチハイクだから運賃は払わなくていい」とか、そういうこと？ と思う。

たまたま知人のツイッターアカウントを発見する。 ざっとツィートを読んでみたところ、思いのほか鬱なことが書いてあって、反射的にウィンドウを閉じる。

NMB48が好きだ。 とても好きなのだが、気に入ったメンバーばかりが、次から次へと男性問題が理由で消えていく。 絶望する。