母親

 母親が三宮へ遊びにくる。
 せっかくなのでお気に入りの豚ホルモン屋へ連れていく。秋口のおすすめは「豚の生レバー串」なのだが、母親は「そんなの私は絶対に食べないからね!」と拒絶している。
 ところがどっこい、店に「おまかせ串7本」を注文したところ、しっかり生レバー串が出てくる。母親は「しょうがないわね……一口だけよ」と言って食べる。その後、「お、おいしいじゃない」と悔しそうにつぶやく。
 ツンデレか、と思う。