珈琲

 グループSNEの事務所に行く。帰りに珈琲豆の店を見つける。とても小さな店。なんとなく入る。店主らしきおじさんが迎えてくれる。「酸味の強いのが好きとか、苦いのが好きとか、なんでも好みを言ってくださいね」
 適当に好みを伝える。適当なブレンドを勧めてくれる。「それをください」とお願いすると、グアテマラだとかモカだとかキリマンジャロだとか書かれた瓶から少しずつ豆を出し、計量し、その場で調合してくれる。「お挽きしますか?」「お願いします」グウィーン。「お近くですか?」「ええ」「またお願いします」ガラガラ。バタン。
 たったこれだけのやりとりなのに、なんとなく幸せな気分に。